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本日、ご紹介するのはUKのレーベルLo Dubsからリリースしているダブ・ステップの
3人組Swarmsのメンバーでもあるブリストルのアーティスト「Stumbleine」

本名や実際の人物が映っている写真と思われるものが見当たらないのですが、
インフォなどの文章内では”彼”と扱っているので男性なんでしょう。

さてチルウェイヴ/グローファイと呼ばれるジャンル。
日本ではまだまだ馴染みのないジャンルです。

ゆったりとしたテンポのダウンビート、時おりそこに細やかなクランチ・ビートを絡めた緩目のビートと、
浮遊感溢れる音色のシンセにハーモニックなドローンや、ムーディーな美しいヴォーカルを加え
叙情的なシューゲイザー、アンビエント・サウンドなどのテイストも取り入れた音楽。

強烈なレイドバック感(くつろぎやまどろみ)のあるシンセ・ポップです。

Stumbleineはぼやけたような柔らかいチルウェイブサウンドに
ヴォーカルのピッチを変えて子供の声のように変えたアプローチが特徴的。

Cherry Blossom


Fade Into You (feat. Steffaloo)


最新のリリースは2014年の2月、Violet Skiesをフューチャーした
「Clip My Wings」のミュージックビデオが公開されています。

Clip My Wings


チルウェイヴの始まりはIs WASHED OUT the next Neon Indian/ Memory Cassette?という個人ブログの記事

この記事は商品化されたAnimal CollectiveやGrizzly Bearの話から始まって
新しいジャンルをチルウェイヴと呼ぼう!と。

それから各国でChillwaveという言葉が用いられ独自に解釈しているのが現状で
言葉だけが先行して広まっている感があります。なんとなく理解していて頻繁に
使用するけど、誰も明確には説明できない、みたいな。

※先日、記事に書いたチルステップの方がダブステップの爆発的な広まりのせいか
まだリスナーに認知されているような気がします。
http://hz.blog.jp/archives/1003744627.html

Stumbleineの美低音満載な曲達!↓

Try To Remember Me


Ember


Essáy & Stumbleine - Rhiannon


Heart Shaped Locket


The Beat That My Heart Skips (feat. CoMa)


Honey Comb


グローファイ、ローファイ、結局何ファイ?

・Lo-Fi (ローファイ)

80年代にメジャーシーンのエフェクトやオーバーダブが過度にかかった音楽をHi-Fiとして、
それに反してシンプルでエフェクト性の低いレコーディングを志向した要素を持つ音楽。
アメリカを中心としたオルタナティブロックやノイズロック、グランジなどがLo-Fi性を取り込み
当時のBeck、Pavement、The Apples in Stereoなどが代表的。

90年代後半になるとグランジの終焉、オルタナティブロックの一般化などから、
Lo-Fi自体はサウンドを形成するひとつの要素となった感。
Underworld/The Chemical Brothersなどプログラミング性の
高いテクノミュージックの台頭により、Lo-Fi要素が残った音楽は少なくなりました。

・Glo-Fi(グローファイ)

近年、盛り上がりをみせているのがGlo-Fi(グローファイ)。
WikipediaによるとこれはCillwave(チルウェーブ)という言葉と同義。
特徴は過度なエフェクト/シンセサイザー/ループ/サンプリング/
フィルターのかかったヴォーカル、これでシンプルなメロディーを奏でる。

上記の通り名前が先行して実際に当てはまるアーティストはまだ多くないですが
代表的なところでWashed OutやToro Y Moiなどがあげられます。

Glo-Fiの「Glo」とはday-glo(蛍光色)という言葉から来ているみたいで、
ブラックライトに浮かび上がる蛍光塗料のことのようです。

・No-Fi(ノーファイ)

Hi-Fi、Lo-Fiに対するNo-Fiというシャレのようです。
従来の標準的な技術を逸脱して創造された音楽に使われる語、とあります。

Slicing Grandpa、Eric's Trip、Bone Awl、Nailed Down、
初期のSonic Youth、Darkthroneの作品の大部分、といったのが代表的みたいです。
が、ぜんぜんわかりません。

かろうじて初期Sonic Youthから推察するに、楽器や機材を本来の使い方とは
異なるような使用から生み出す新しい音を含んだ実験的要素のある音楽だと解釈。


ややこしいですね・・・!(笑)